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ミャンマー(ビルマ)の乗り物について
今日は反政府デモが続くミャンマー(ビルマ)の乗り物について語る。

数年前(俺が中高生の頃)、関西空港からヤンゴン行きという耳慣れない行き先の全日空機が飛んでいたのを覚えている人はいるだろうか。本当のところは成田から飛ばしたかったんだろうが、当時の成田空港には滑走路が一本しかなく、発着枠が満杯なのでとても無理な話だったわけである。

日本は戦後長らくODAでミャンマーに経済援助を行っており、関連企業のビジネスマンも商談や視察、赴任といった目的でこの路線を利用したとみられる。このほか、ビルマでお国のために命を捧げた日本兵の最期の地を訪れる戦友や肉親、仏教関係の観光地を巡るツアーの客も同じ飛行機で次々ミャンマーに渡った。

しかし、そもそもミャンマーに行く商用や旅行の需要自体が低かったうえに、長引く日本の不況、さらには軍事政権が圧政を敷くミャンマーとの経済交流拡大を好ましく思わないアメリカの圧力といった要因が災いし、この路線はわずか数年で廃止されてしまった(※)やむを得ない事情があったにせよ、あえなく廃止されたのは残念である。現存していたら一度は乗りたかった路線だけに…

さてさて、関西空港からヤンゴンに到着したANA便の乗客を待っていたのは、横腹に「東京空港交通」と書かれた日本車のバスであった。実はミャンマーなんかには着いてなくて羽田か成田に緊急着陸しただけなのでは?と思ったがそのような様子ではないようだ。空港には強面の兵士がいるし、何より向こうに見えるターミナルビルが日本の地方空港よりも古くみすぼらしい…

そう、ミャンマーの空港では日本製の中古バスが飛行機とターミナルビルの間の移動に使われているのだ。我が家にある10年以上前の雑誌には、「ヤンゴン空港で飛行機から降りたら、目の前で待っていた神戸市バスに乗せられてターミナルビルに向かった」との記述があった。

空港だけではない。着いた翌朝ヤンゴンの街に出てみると、いたるところで見慣れた塗装のバスを見かけた。京都市バス、阪急バス、神奈川中央バス…バスとすれ違うワゴン車にも、「藤原とうふ店」・「イヅツベーカリー」・「社会福祉法人あすなろ会」といった文字が書かれている。自分が今いったいどこの国にいるか分からなくなるほど日本の中古車で溢れかえるミャンマーの街角風景であった。

車もいいが、ミャンマーに来たからにはミャンマーの鉄道に乗っておきたいという方も多いかもしれない。おすすめはヤンゴンの市内環状線。愛知の名鉄、石川ののと鉄道、北海道の北海道ちほく高原鉄道といったローカル線で走っていたレールバスや軽快気動車が次から次にやってくる。鉄道ファンのなかでもローカル私鉄ファンと言われる人種にはさながら楽園というわけだ。この他にも、旧首都ヤンゴンと地方都市を結ぶ路線では旧日本国鉄の急行用ディーゼル車であるキハ58が活躍している。

ただしミャンマーは先ほども書いたように厳しい軍事政権が治める国。警備の兵士がいるところでうっかり列車やバスの写真でも撮ろうものなら、あとあと厄介なことになりかねないので注意が必要である。

このように、本来のミャンマーは、少し昔の日本を走っていた懐かしい列車やバス、車がのどかな南国風情の街や村を走る姿がいい絵になる場所のはずである。だが、現実はそうではない。

イギリスによる長い植民地支配や太平洋戦争中の日本による占領といった複雑な経緯を経て1948年に独立したビルマ(のちミャンマー)だったが、独立後の歩みは植民地時代にもまして過酷なものになった。

建国の父アウンサン将軍が独立前年に暗殺された後、共産主義勢力による軍事独裁政権が長くビルマ国民を支配した。その後アウンサン将軍の娘であるスーチー女史らが民主化運動を始め、1990年の総選挙では民主化を進める勢力が大勢を獲得したが、軍事独裁政権は選挙結果を無視して、民主化勢力が中心となった議会の招集を拒否したばかりか、民主化運動の活動家を弾圧し、国民を再び恐怖に陥れた。彼らは国名をビルマからミャンマーに改め、民主化運動の中心であるスーチー女史を軟禁したことをはじめ、何人もの運動家に拷問などの弾圧を加えた。

そして2007年9月28日現在、ミャンマーでは燃料の値上げに端を発する反政府デモが発生しているが、軍はデモに参加した市民や僧侶を容赦なく拘束し、時には銃撃も加えており、多数の犠牲者を出す状況になっている。

最後に、軍事政権によるデモ鎮圧で亡くなられたミャンマー国民と邦人カメラマンのご冥福をお祈りします。そしてスーチー女史が軟禁状態から解放され、ミャンマー国民が本当の自由と平和を手にすることができますように。

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