スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
紀ノ川のほとりで
昼食の後軽くコーヒーを飲み、それからJRで和歌山市へ。そこから幹線道路を南西に向け歩く。博物館やラジオ局が並ぶ区域を抜けると少しずつ潮の香りが強くなってきた。この辺りは紀ノ川の河口、そして和歌山港からかなり近い区域のようである。

それもそのはず、この幹線道路に沿うような形で南海電車の和歌山港線という鉄道路線が走っている。この鉄道は大阪と和歌山を結ぶ南海本線と、和歌山-徳島間を結ぶ南海フェリーを結び付ける役割の他、大阪湾岸の工業地帯の延長にあたる和歌山市ベイエリアの工業地帯(花王とかあったはず)や倉庫街への通勤客輸送を半世紀近くの間担ってきた。

幹線道路が堂々たる高架の紀ノ川大橋と交差する地点のすぐ傍らに、人知れず小さなホームが佇んでいた。ここが駅だと知らなければ、誰しも気付かずに通り過ぎてしまうという言い回しが丁度当てはまるといって差し支えないだろう。ホームの上では「くぼちょう 久保町」と太字で書かれた駅名板が懸命に余命幾許もない自らの存在を主張しているように見えた。

この駅は元々、1956年の和歌山港線開業当時に周辺の工場や倉庫への通勤客の利用を見込んで設置された。しかしお決まりのパターンだが駅の設置からほどなくして日本国内では自動車の普及が急速に進み、通勤客は次第にマイカー利用にシフトして行った。筆者は昔のダイヤについてはよく知らないが、現在この駅に停車する電車は昼間は普通のみ1時間に1本。どこかの映画ではないが、はっきり言ってこれじゃあ働かない。1日の乗降客は100人もいないと言う。しかも駅員はおろか精算機すら設置されておらず、電車もワンマン運転なので、不正乗車し放題の状態である。運賃は車内の無人運賃箱(注)に出して下さい。まあ、言ったら運賃制度上厄介な存在なのだろう。3月まであった神戸電鉄の菊水山みたいに。

そういうことでこの駅は、他の2つの途中駅である築地橋、築港町とともに2005年11月27日限りで廃止されることになったという。通勤客がいないわけではなさそうなので神戸の和田岬線のように朝夕のみの営業とする手もあるのかも知れないのだが、ニベもなく廃止とは通勤客の数がそもそも知れているものなのだろう。

なお、この3駅が廃止されたら和歌山港線の役目はフェリー接続に絞られると言ってよいのだろう。この線の列車のうち普通は全廃されて、残るは大阪難波直通の特急と急行のみになるのかもしれない。

我々一行は久保町14時7分の和歌山港行きで一つ目の築地橋に行き、折り返しの和歌山市行きで和歌山市に戻った。時間の関係でかつてのフェリー乗り場があった築港町には行けなかったが、できれば廃止までに行ってみたいものである。

(注)運転士は運賃が払われているかどうかいちいちチェックしません。(実話)しかしよい子のみんなは絶対に不正乗車なんかしてはいけません。
スポンサーサイト
コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
トラックバック
copyright © 2017 台湾迷日記(my diary since 2003) all rights reserved.
Powered by FC2ブログ.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。